ほかの車を追い越すときは、その右側を通行しなければなりません。 追越し中は、追い越す車との間に、安全な間隔を保つようにしなければなりません。 しかし、ほかの車が右折するため、道路の中央(一方通行の道路では右端)に寄って通行しているときや、路面電車を追い越そうとするときは、その左端を通行しなければなりません。
◆追越しの運転手順 追越しは、次の順序でしましょう。 @ 追越し禁止の場所でないことを確かめる。 A 前方の安全を確かめるとともに、バックミラーなどで右側や右斜め後方の安全を確かめる。 道路の右側部分にはみ出した追越しをする場合には反対方向の安全を必ず確かめる。 B 右側の方向指示器を出す。 C 約3秒後、最高速度の制限内で加速しながら進路を緩やかに右にとり、前の車の右側を安全な間隔を保ちながら通過する。 D 左側の方向指示器を出す。 E 追い越した車がルームミラーで見えるくらいの距離までそのまま進み、進路を緩やかに左にとる。 F 合図をやめる。
(1)追い越されるとき 追い越されるときは、追越しが終わるまで速度を上げてはいけません。 また、追越しに十分な余地のない場合は、できるだけ左に寄り進路を譲らなければなりません。
(2)追越しの禁止 追越しとは、車が進路を変えて、進行中の前の車の前方に出ることをいいます。 追越しは、進路を変え、加速した上で再び進路を戻すという複雑な運転操作を必要とします。
次の場合は危険ですから追越しをしてはいけません。 @ 前の車が自動車を追い越そうとしているとき。(二重追越し) A 前の車が右折などのため右側に進路を変えようとしているとき。 B 道路の右側部分に入つて追越しをしようとする場合に、反対方向からの車や路面電車の進行を妨げるようなときや前の車の進行を妨げなければ道路の左側部分に戻ることができないようなとき。 C 後ろの車が自分の車を追い越そうとしているとき。
(3)はみ出し追い越しの禁止 標識(付表3(1)15)や標示(付表3(2)2)で示されているときは、追越しのために道路の右側部分にはみ出して通行してはいけません。
(4)その他の追い越し禁止 次の場所では、自動車や原動機付自転車を追い越すため、進路を変えたり、その横を通り過ぎたりしてはいけません。 @ 標識(付表3(1)16)により追越しが禁止されている場所 A 道路の曲がり角付近 B 上り坂の頂上付近やこう配の急な下り坂 C トンネル(車両通行帯がある場合を除く) D 交差点とその手前から30m以内の場所(優先道路を通行している場合を除く) E 踏切、横断歩道、自転車横断帯とその手前から30m以内の場所